全国で最も労働賃金が高いと言われている東京。
東京といえば、以下の特徴があります。
- 平均年収の多さ 全国一位
- 最低賃金の高さ 全国一位
- 平均貯蓄額 全国一位
これだけみると、東京が「経済的豊かさ」で最下位なはずはないじゃないか!と思ってしまいます。
しかし、違った角度から観てみると、東京は経済的に豊かであるということは幻想なのかもしれません。
‘‘年収が多くて、お金も貯められているんだから経済的に豊かなはず‘‘
本当にそうなのかどうか、深堀していきます。
「経済的豊かさ」とは
経済的に豊かということは、
お金を稼ぐことにあらず。
重要なのは、、、
「自由に使えるお金がどれくらいあるか」
‘‘手取り所得から基礎的な支出を引いた額‘‘がどれだけあるかが重要です。
平均賃金が安くても、家賃や物価が安ければ自由に使えるお金が増えることになります。
そのため、生活感に近い「経済的な豊かさ」を
「可処分所得(手取り年収)」から「基礎支出(家賃や光熱費や食料などの基礎的な支出)」
として、国土交通省が「経済的豊かさ」を各都道府県別に集計し、発表しました。
たくさんお金を稼いでいても、
- 家賃が高い
- 交通費が高かい
- 物価が高かい
- 税金が高い
等の理由があることで、
経済的に豊かではなくなってしまう
自由に使えるお金がどれほどあるかは、資産を形成していく上で、とても重要なパラメーターといえます。
「経済的豊かさ」から見た東京
それでは早速、各都道府県別の「経済的豊かさ」を見ていきましょう。
経済的豊かさ ベスト3
まずは、経済的豊かさの上位3都道府県は以下の通りになっています。
1位 三重県 (264,553円/月)
2位 富山県 (259,642円/月)
3位 茨城県 (258,190円/月)
なんと首都圏が一つもランクインすることが出来ていません、、
それもそのはず、首都圏では家賃の平均相場が高く、基礎支出が高くなってしまう傾向があります。
基礎支出 ベスト3
次に、生活に必要な基礎支出が多い都道府県をご紹介します。
基礎支出の上位三都道府県は以下の通りです。
1位 東京都 (199,372円/月)
2位 神奈川県 (182,334円/月)
3位 埼玉県 (174,779円/月)
予想した通り、基礎支出の上位は首都圏が総なめにしております。
ちなみに、最下位である大分県は125,479円/月であり、東京と比較して約7万円支出が低いようです。
経済的豊かさ ワースト3
最後に、経済的豊かさワースト3位の発表です。
1位 埼玉県 (174,779円/月)
2位 神奈川県 (182,334円/月)
3位 東京都 (199,372円/月)
東京を抑えて、埼玉県が一位、神奈川県が2位となっています。
東京は基礎支出が一番多いのですが、やはり収入が多いため、最下位は免れました。
しかし、これだけでは終わらないのが経済的豊かさランキング。
最後まで見ていってください。
なぜ東京が「経済的豊かさ」最下位なのか
国土交通省が行った今回の調査には続きがありました。
それは、通勤などに付きまとう機会費用です。
通勤時間が多いほど、お金を稼ぐ機会を損失しているという考えです。
通勤によって、金銭的にどれだけ損失があるのかを調査したことが、今回の目玉となっております。
財務省ではなく、国土交通省が調査を行ったのものなので、その辺もお察しください。
それでは、改めて、「通勤の機会費用」を含めて経済的豊かさをランキングしてみましょう。
上位3都道府県は以下の通りです。
1位 三重県 ( 239,996円)
2位 富山県 (237,390円)
3位 山形県 (237,202円)
そして、ワースト3位は以下の通りです。
1位 東京都 (135,201円)
2位 沖縄県 (148,124円)
3位 大阪府 (150,038円)
このように、経済的豊かさのワースト1位は東京になりました。
家賃や物価の高さ、そして通勤の機会費用によって、
‘‘一番収入が多いはずの東京が、実は一番貧しかった‘‘という結果です。
↓詳しくはこちらをご覧ください↓
まとめ
- 平均年収や可処分所得が多い東京
- 東京は生活する基礎支出が高い
- 通勤時間が多く、機会費用が高い
- 経済的豊かさ ワースト1位は東京
平均収入が一番多い東京、貯蓄額が一番多い東京、ということで、裕福なイメージがある東京。
しかし、違った角度から観てみると、実は自由に使えるお金が少ないのかもしれないということが分かってきました。
格差の問題もあり、年収が高い人が多いことで平均年収が引き上げられてしまっているということも考えられます。
少しでも基礎支出や通勤時間を抑えることで、自由に使えるお金を増やせるようにすることが大切です。